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【安達東校舎】不耕起栽培に挑戦!ライ麦の押倒し

 5月22日(水)5・6校時目の総合実習にて、福島大学食農学類 特任教授 金子信博先生と福島大学の学生5名に来校いただき、昨年度から取り組んでいる不耕起栽培圃場のライ麦を倒しました。

○不耕起栽培について振り返り
 ライ麦を倒す前に、不耕起栽培の効果について金子先生からお話をしていただきました。
‣ライ麦で地面を覆うことでマルチングの効果がある。
‣耕かさないことで土壌微生物の保全や植物の根によって、土壌環境(水はけ、水もち)の改善につながる。
‣土壌微生物や有機物が増えることで、作物の生育に必要な養分が増える。
‣農地が温室効果ガスの吸収源になる。etc…

 不耕起栽培は、自然の力を使うことで持続可能な農業の実現に繋がる農法だと改めて知ることができました。

金子先生の話を真剣に聞く生徒の様子
不耕起栽培の効果について実験の数値を見ながら学びました。

○ライ麦の押倒す農機具『ローラークリンパー』 
 今回ライ麦を倒すにあたって、本校舎の機械システム科に製作を依頼したローラークリンパーを活用しました。
 機械システム科作のローラークリンパーは、金子先生も驚くほどのクオリティです!!
 ガスボンベの廃材を活用しているため、SDGsな農機具にすることができました。
 機械システム科のみなさん、ありがとうございました!!

機械システム科作ローラークリンパーの組み立て方の説明を受けている様子

○ライ麦の押倒しに挑戦!!
 金子先生に押し倒し方を教えていただき、早速実践しました。
 ローラークリンパーに水を入れ、重さをつけたローラークリンパーを転がし、地際からライ麦を倒していきます。

機械システム科作ローラークリンパーに水を充填する様子
水を入れることで60㎏ほどになります。
福島大学の学生さんにライ麦の倒し方を教えてもらいました。

 ローラークリンパーは60kg~80kgあり、かなりの重量があります。見学に来てくれた福島大学の学生さんも協力してくれ、少しずつライ麦を押し倒していきました。
 一定方向に押し倒していくため、ライ麦を倒してはスタート地点に戻り、また倒して、地道な作業でした。

 倒し切れないところは、『フットクリンパー』という小さな機具で丁寧に倒していきます。

フットクリンパーは自重でライ麦を倒していきます。

 ライ麦を倒すと「ザクッザクッ」と茎が折れる音が聞こえてきます。
 何度もやっていると少し快感になるという生徒もいました。

 2時間の実習で圃場全体のライ麦を押し倒すことができました。
 気温が高くなったこともあり、みんなヘトヘトです・・・。
(教員も挑戦しましたが、これがなかなか大変。。。高校生の若い力に圧倒されました。)

息を合わせながらライ麦を押し倒す。
ローラークリンパーがなかなか重くて大変です。
福島大学のローラークリンパー
80㎏ほどあるため女子生徒4人がかり
一定方向にライ麦を倒すため、倒したらスタート地点に戻ります。
なかなか手作業は大変です。

 作業終了後は、みんなでライ麦の上に寝っ転がって記念撮影。
 暑い中の作業でみんな疲れていましたが、その顔には少し達成感もあったように感じられました。

ライ麦の上で休憩中
フカフカで気持ちいいです。
最高のお昼寝ができそうです。
金子先生と福島大学の学生とみんなで集合写真

○今後の不耕起栽培の取り組み
 今回の実習でライ麦を倒し、作付けの準備が整いました。
 近日中に大豆の播種を行い、不耕起栽培と慣行栽培で栽培試験を実施します。生徒からは「不耕起栽培って慣行栽培より味がおいしくなるのか?」と新たな疑問が出てきました。今後、不耕起栽培で夏野菜の栽培に挑戦していきます。

○不耕起栽培と地域との連携
 不耕起栽培は、学校周辺の岩代・東和地域で取り組んでいる方がいます。
福島大学の金子先生に協力していただきながら、地域の不耕起栽培に取り組む農家さんとの連携し、この不耕起栽培の取り組みをとおして、地域社会への貢献につなげていきたいです。

 今後も大学や各学科、地域と連携・協働し、社会とのつがなりを持たせた授業を通して、創造性豊かで地域産業の中核となる人財を育成する学習活動を展開していきます。